ひとり部活動記録

文章書いたり、筋トレしたり、自転車漕いだり、山登ったり、基本はひとり。

2015-12-01から1ヶ月間の記事一覧

【創作小説】昔書いたとクソカワカップルの話(終)

下世話な話、と前置きをする話は当然下世話なのだが、じゃあそれがすべて下品なのかと言うと、そういうわけでもない。小夜子はその時自分の下着に思いをはせた。彼女の判断力はその情報を受けて、ゴーサインを出したのである。話自体は下世話でも、聞いてみ…

【創作小説】昔書いたクソカワカップルの話3

店長と、彼女が出会ったのは、そう秋口だったか。青々と嫌みたらしく茂っていた夏の緑葉が、少し名残惜しげな流し目でもって頬を朱に染めていた。そんな木々のしおらしさに、もう少し愛してやればよかったな、と人々が後悔し始めたころ、彼が近くのスーパー…

【創作小説】昔書いたクソカワカップルの話2

しかし、その店長に最近女の影があるのでは、という噂が流れている。パートのおばさんなんかはその噂で仕事の能率が一・二倍になったほどである。ある高校生アルバイトの女の子によると、どうも近頃店長が早上がりの時に、店の前で待っている女性がいるそう…

【創作小説】昔書いたクソカワカップルの話1

「晩飯?あるけど。もうそっちでるの?わかった、待ってるよ」 店長は電話を切った。最近話題になっている機種で、タッチパネルを採用したものだ。いまいちその話題性の原因を店長は理解できていなかったが、以前このことを店のアルバイトの人(といっても店…

忘年会の季節ですね。「お残しは許しまへんでえ!」

【創作小説】昔書いたとある少年たちの話

僕は今、銃を持った男たちに追われている。僕がお母さんの言いつけを守らなかったからだ。町中を逃げているようではどのみち見つかるので、そのまま住宅街から山道に入った。それでも男たちは諦める様子もなく、さっきも必死に逃げる僕の真横の木の幹がショ…