2017年夏のじゆうけんきゅう!
ふと思い立って、自分の部屋の筋トレ器具を改造することにしてみた。発想にしろ仕上がりにしろ、「じゆうけんきゅう」という言葉がぴったりになったので、この成果を夏のじゆうけんきゅうとして紹介しようと思う。
まずはこちら。我が家の長男から押し付けられたエアロバイクの座面に、座面の形に切り抜いた厚さ3センチの発泡ゴムを乗せ、これをバンダナでくくりつけた。
エアロバイクが家で漕げるというのは、最近有酸素運動にハマりつつある自分としては嬉しいのだが、いかんせんこのサドルの素材が硬すぎて、長時間漕いだ結果、お尻がうちみをしたかのように痛むようになってしまった。
まあ大してこれまでやってこなかったのに、いきなり週3〜4の頻度で毎回1時間程度漕げばそうなっても仕方ないのだが、それでもやっぱり硬い。
この問題を解決すべく、発泡ゴムを採用した。厚さ2cmのものと迷ったが、こういうものはちょっとケチるくらいなら高い方を買っておくのが正解だろう。少し漕いでみたが、クッション性は格段に向上した。
そろそろお尻の痛みがなくなってきたので、今から使うのが楽しみだ。
次はこちら。これはチンニングスタンド(懸垂マシン)の写真だが、ぶら下がる棒の部分に合成ゴムのテープを巻きつけてある。合成ゴムの端は業務用の超強力接着剤を使用した。
また、棒の中央部にぶら下がっている鎖は1本あたりの耐荷重135kgのもので、スクリュータイプのカラビナを使って輪にしている。カラビナの耐荷重は1つあたり85kgだ。
僕が使っているチンニングスタンドは別段高いものではない。確かにぶら下がる棒に最初からついているスポンジは、直接鉄のパイプを握るよりはチンニングもしやすい。しかし強く握ると回るし、回れば滑る。結果きっちり追い込めないことが何度もあった。
そこで合成ゴムのテープを巻きつけたところ、劇的なグリップ力が生まれた。
鎖に引っかかっているのはVバーと呼ばれる筋トレ器具で、本来は事務などのマシンで使うアイテムだ。しかしこれをチンニングスタンドで使うと、チンニングで鍛えられる部位が増えるので購入したのだ。
ところが実際に使おうとすると、ぶら下がる棒に引っ掛けることになるので、結果最後まで挙げきれないという事態に直面する。挙げきると、ぶら下がる棒に顔が当たるからだ。今回丈夫な鎖に引っ掛けることにより、しっかり最後まで挙げきれるようになった。
こちらはベンチプレス台のセーフティーバーとバーベルラックだ。本来この部分は塗装した鉄だったが、ここに強力接着剤で3mm厚のゴムシートを貼り付けた。
僕は極端に胸の力が弱い。ベンチプレス、スクワット、デッドリフトの取り扱い重量を比べても、ベンチプレスだけが「初心者レベル」の数字になっている。これを解消するために徹底的にベンチプレスで追い込めるこの台を買ったのだが、いかんせんバーベルを置いたときの音がうるさい。しかし「音を立てないように」なんて思っていては、最後まで追い込むことができない。
その結論がこのゴムシートだった。ゴムはすごい。たったこれだけの厚さなのに、とてつもなく静かにバーベルを受け止めてくれる。これで弱点克服だ!
最後に紹介するのがチンニングスタンドにぶら下がっているこのロープ。下の部分には長さ15cm直径32mmの鉄パイプがついている。鉄パイプの両サイドはロープを傷つけないように、養生テープで保護している。ロープの両端はクライミングなどに採用されるもやい結びを施し、これによってできた輪を耐荷重85kgのスプリング式のカラビナでつないでいる。たしかロープの切断強度は785kgくらいだったとおもう。
これを作ったのは、チンニングスタンドで「吊り輪」がやりたかったからだ。ストリートワークアウトやカリステニックスと呼ばれる自重トレをしているアスリートたちが、よく吊り輪で遊んでいる。もうこれがすごく楽しそうでかっこいいので、ぜひとも自分もやってみたいと思ったのだ。
しかしいざこのお手製吊り輪(?)を作ってみると、とんでもなくきつかった。正直なところ「まだ早かった」と言わざるを得ないほど、きつかった。しかも普通の吊り輪と違って持ち手がくるくる回るので、なおさらバランスが維持しづらい。出来栄えには満足しているが、まだしばらく基礎トレーニングを積み重ねる必要がありそうだ。
以上が僕の2017年夏のじゆうけんきゅうである。いざやってみて思ったが、大人ももっとじゆうけんきゅう(自由研究でもいい)をやるべきだ。
自分が抱えている問題を把握し、その解決のために自分の頭で考えて工夫する。ネットや本にないモノやコトを、自分なりのコンセプト(予算とか、使い勝手とか)を立てて作り出していく。こういう作業はものすごく頭の体操になるし、なにより楽しい。僕が思うに、研究の題材は役に立ちそうもないことであるほど楽しくなる。
また楽しいじゆうけんきゅうの題材を見つけたら、どんどん研究していきたいと思う。